下痢の時に使うお薬の種類について どうにかしたい!「お腹のトラブル」

下痢の時に使うお薬の種類について

「下痢症状が続いてツラい…」という人からすれば、「お薬で対処して乗り切りたい!」と思うのはごく自然なことですよね?
そこで今回は下痢対策用のお薬にはどんな種類のものがあるのか?について取り上げてみました。


下痢対策薬の種類と効き方


  • 整腸薬(ビフィズス菌・乳酸菌・酪酸菌)・・・腸内細菌のバランスが崩れる(悪玉菌の割合が増える)ことで発生する下痢を抑えるために使用されるお薬。
    副作用の心配がほとんどないため幅広い年代の方が使用できる。
  • 収れん薬(ビスマス・タンニン酸アルブミン)・・・腸粘膜の炎症によって起こる下痢に使用される。
    腸のたんばく質と結合することで腸管部分に膜ができて炎症が抑えられたり、運動を抑制できる。
    (紅茶などに多く含まれる「タンニンが下痢対策に良い」ことでも知られてますよね。)
  • 吸着薬・・・その名の通り、下痢の原因物質(水分やガス、細菌など)を吸着させて症状を緩和させる。
  • 腸の運動を抑制するお薬(ロペラミド塩酸塩)・・・腸の動きは自律神経によって制御されているので、「アセチルコリン」という神経伝達物質の動きを抑えることで過度な腸の活動を弱めることができる。
    (「抗コリン薬」も同じ働き。)
  • 麻薬(リン酸コデイン)・・・腸の運動に関わっている神経に作用して運動を抑制してしまうお薬。
    とても強い効果がある下痢止めで、咳止め薬にも配合されている。
    (「麻薬」といっても、お薬に使われる場合は成分がかなり薄まって使用されるため依存性などはありませんのでご安心くださいね。)

もう少し解説


「下痢型の過敏性腸症候群でお悩みの方」はもちろん、ほとんどの人が下痢症状自体は経験したことがあることと思います。

そして市販薬にしても処方薬にしても「下痢対策」という目的であるのならば上に挙げたようなお薬に分けらるようですよ。

そこでもう少しだけそれらのお薬に対して解説をしていきますと・・・

まずはとてもなじみ深い整腸薬ですが、
こちらのお薬はもはや説明不要なぐらいの定番のお薬ですし、整腸薬ではないにしてもヨーグルトや発酵食品などを日常的に食べて腸内環境に気を使っている方もおられますよね?

では「なんで腸内環境の悪化と下痢に深い関係があるのか?」というと、
これは私達の腸内では善玉菌と悪玉菌の綱引きが常に行われておりまして、そのバランスが食事内容やストレスによって崩れて悪玉菌が多くなってしまうと「増えた悪玉菌によって異常発酵を起こしてガスが発生」することで腸内を刺激してしまい下痢になってしまうという流れになってしまいます。
(逆に、悪玉菌が増えることで腸の動きがニブって便秘になることも多々ありますが…)

ですので正しい排便習慣を手に入れるためには腸内環境を整える整腸薬が必要となり、副作用もほとんどないために市販薬でも気軽に飲むことができますし、お医者さんでも「とりあえず真っ先に処方されるお薬」となっておりますね。



この整腸薬収れん薬吸着薬というものは腸への刺激を弱めてくれるお薬でありますが、それ以外に上に挙げた腸の動きを抑えるお薬麻薬に関しては「腸を動かしている神経に作用して下痢を止める」というメカニズムになっておりますので、違ったアプローチで下痢対策ができるお薬となります。

そして、やはり神経に作用して腸の動きを止めるお薬には副作用があるので常用することはもちろん、使用量や使用方法などにも気を使うことが大切ですが・・・
私は腸管運動抑制薬であるロペラミド塩酸塩が入ったお薬にはかなり昔からお世話になっておりまして・・・「手軽に手に入りやすい」ことと「効き目がある程度実感できる」ことからついつい使ってしまっておりますね。

長年使っていてもそこまで深刻な副作用も感じませんし、「ロペラミド塩酸塩配合の水なしで飲めるフィルムタイプの下痢止め」ならばいつトイレに行きたくなるか不安…という過敏性腸症候群下痢型の人からすると「お守り的に持っておく」ことができるのでオススメですよ。



それと抗コリン薬というお薬もロペミンのような薬と同じ働きをするもので「ロートエキス、ブスコパン、トランコロン」などが有名ですけど、緑内障や前立腺肥大症が悪化する副作用もあるので、これらの持病をお持ちの方は要注意となります。

最後に挙げたリン酸コデインに関しては以前にも記事にしましたのでよろしかったらご覧下さいね。

というわけで下痢対策用のお薬について取り上げましたが・・・
当たり前ですが「薬は飲まないに越したことはない」ものですし、効果が強くて即効性のあるお薬というものにはそれなりの副作用があります。
ですので皆さんもこのことはしっかりと頭に入れておいた上で、自分の体調に合わせて上手く活用されてみてくださいね。


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